店舗、リニューアルしました
エントランス編

2022年12月16日、直営ショップの店舗名を「HIDA・COLLECTIONくらしの制作所」から「ヒダコレ家具」と改め、地元飛騨の森や地域、そして家具づくりとの繋がりを考えられるお店を目指しエントランス・内装をリニューアルしました。

今回からいくつかに分けてお送りする「店舗、リニューアルしました。」の第一回です。初回になるエントランス編では、お店の顔になるエントランスのリニューアルについてお伝えできたらと思います。

エントランスのリニューアルで一番変化が分かりやすいのがお店の明るさです。リニューアル前は車道との間に壁があり、薄暗い印象でしたが、思い切って壁をなくすことで明るい空間になりました。全体的に明るく、見通しの良いエントランスになったと思います。

明るい印象になったエントランスで何ができるか、ヒダコレのスタッフみんなで考えて、新しくベンチやデッキをつくることにしました。ヒダコレでは「森のベンチ」「無垢の木のデッキ」と呼んでいます。

ベンチに腰掛けながらお喋りしたり、近所のパン屋さんでパンを買ってきて食べたり、縁側のような場所にしたいと考えています。

森のベンチは什器や丸太の展示をずらりと囲むように。街の中でも森を感じていただきながらゆっくり休憩できるベンチを作りました。

ベンチ部分は、ブロックを積み上げて、座面にモミの木の板を選びました。ブロックが基礎にありながらも、優しい雰囲気になりました。こう言うところも木の良いところだと思います。

無垢の木のデッキは、耳付きの自然木をそのまま使ってデッキを作りました。全て飛騨の森で育った広葉樹です。広く取ったデッキではお子さんがお絵描きをしたり、ワークショップの開催も考えています。

森のベンチ、無垢の木のデッキは休憩場所、憩いの場としてご利用いただいています。お客様や観光客の方、ご近所のおじいちゃん、おばあちゃんも散歩の途中で一休みされている姿が映ります。

今回のリニューアルで天井や柱、壁を白く塗り替えました。店内の商品や、店舗を横断する什器がよく映るようになったのもそうですが、お客様が足を運びやすい印象になったことがとても嬉しいです。

サインも一新して、遠くからでも、車の中から見ても、すぐにヒダコレだと分かってもらえるようシンプルにロゴを見せるサインにしています。

最後は、ヒダコレがずっと欲しかった小さな丸太の展示。ここに展示されている丸太も元は森の一部として生きていた丸太です。分かっているはずだけど、いつもの生活で考えることはあまりないかもしれませんね。

丸太の展示は、森と暮らしが繋がっているということを、より身近に感じてほしいという思いで作りました。丸太ってあまりみないですよね?興味本位でぜひ見にいらして、実際に触ってみてください。

ヒダコレ家具は、木材を材料と思うだけではなくて、元々は丸太で、森で木として生きていたことを考えながら家具づくりをしたいのです。自然や社会、そしてこの飛騨高山という地域に少しでも「つくる責任」を果たせるようにと考えています。

使いたいと手に取った物が、どこで生まれ育ったものを材料にし、どんな人たちによって作られた物なのか。これは本当に必要かな、いつまで使って、使った先はどうするのかな。など、物を一つ取り上げても、考えることは沢山あります。この丸太の展示が皆さんの考えるきっかけの一つになれば嬉しいです。

新しくなったヒダコレ家具でお待ちしております。

次回は、1階内装編です。

店舗、リニューアルしました
1階内装編

2022年12月16日、直営ショップの店舗名を「HIDA・COLLECTIONくらしの制作所」から「ヒダコレ家具」と改め、地元飛騨の森や地域、そして家具づくりとの繋がりを考えられるお店を目指しエントランス・内装をリニューアルしました。

前回の「店舗、リニューアルしました。エントランス編」に続いて、今回は店舗1階のリニューアルについて。

店舗リニューアルの一番大きなポイントになった店内を斜めに横断する什器をご紹介させてください。

この什器は、稲架(ハサ)と農業で使われる鉄のパイプ、広葉樹の木で作りました。

今ではお米を作る時に”ハサ掛け”をすることが少なくなっています。昔からお米作りをされている農家さんには先祖代々受け継がれてきたハサが沢山残っていたんですね。この稲架を何かに使えないかな?と設計士さんが提案してくださいました。里山や自然を身近に感じられる什器ができ、とても嬉しく思います。

什器内に見える角材は広葉樹の木です。この木は家具を作った残りの木を使うことにしました。木といっても様々な種類があります。それぞれの角材に特徴を書いてみました。全部同じ”木”ではないことが分かるとより家具を好きになってもらえる、そんな気がしています。

この什器をお店の中心にし、お店に並ぶ家具や一枚板である木が、どのような姿・形で地に根を下ろしていたのかを考えていただけるようなお店づくりを目指しました。

一枚板をお探しになっているお客様の中には「もう少し幅の広いのない?」「節はこんな感じが良い」など具体的なこだわりを持ってお探しになっていることも少なくありません。

幅が広く成長するために掛かる年月、節はどのようにしてできるのか、を少しでも感じ取っていただけると、ヒダコレ家具はとても嬉しいのです。「家具への愛着を持っていただきたい」というヒダコレ家具の思いがあります。そんな思いを店舗を横断し、どこからでも見えるこの什器に込めました。

什器を中心にした店舗1階のポイントは、お客様が居心地良く、考え事ができる空間を目指した事です。1番にお客様の暮らしを考る場所であるために「お客様に寄り添うってどういうこと?」「どういう空間だと愛着をもって家具を選べるかな?」など、スタッフで話し合いながら、一つ一つ決めていきました。

そして、ヒダコレ家具でお馴染みの「一枚板の家具」や、飛騨で活動する作家さんの作品を集めた「飛騨の手仕事」。さらに今回のリニューアルで新しく「小さな図書館」を作りました。

店内奥の壁面には、多くの一枚板を木の表情が分かりやすいように並べています。

一枚板は一つ一つ表情が違うので、お客様がお気に入りの一枚板をお選びいただけるよう、見やすく分かりやすい並べ方にもスタッフのこだわりが詰まっています。

多くの一枚板からお気に入りが見つかるように、壁にそのまま立てかけるのではなく、少し角度をつけて立てかける什器もスタッフのこだわりです。

ヒダコレ家具がずっと取り組んでいることがあります。それが飛騨の手仕事です。

飛騨の匠の歴史から続く工芸・民芸の文化と、飛騨の豊かな自然の中で丁寧につくられた作品には、作家さんの個性と温かみが溢れています。

木工や陶芸、ガラスなど様々な作家さんが一つ一つ思いを込めて、手作業で丁寧に作っているクラフト作品を知っていただき、”ちょっと暮らしや心が豊かになるような”飛騨のいいものに触れてもらいたいという思いがあります。

そんな飛騨の手仕事では、作品を一つ一つスタッフが直接セレクトしています。気になる作品がありましたら是非ご説明させてください。作品との良い出会いのお手伝いができると嬉しいです。

新しく作った小さな図書館は、少しずつですが「暮らしを考えるヒント」になる本を集めようと思っています。

小さな図書館は自由に使っていただきたい場所です。例えば、本を読んだり、お子さんがお絵描きしたり、座って店内を眺めたり。どんな使われ方がするのかスタッフもドキドキの小さな図書館です。

名前はまだありません、これから皆さんと一緒につくっていきたい。そんな場所です。

ちょっと余談。

店内のリニューアルから少し遅れて、お会計・ご相談カウンターができました。前は奥まった位置にあったので分かりにくかったですが、今回のカウンターでお客様が迷うことも少なくなったかな?と思います。

暮らしのことや森のこと、お客様と一緒に家具づくりのことを考えられるお店に少しでも近づけたかなと思っています。

家具だけではなく、作家さんの作品や、少し暮らしについて考えたいという時も、是非ふらっとお立ち寄りください。

新しくなったヒダコレ家具でお待ちしております。